「おまんはよそから来たもんやで」と言われた日

2017/2/27

お知らせ


ちょうど、7年前の2月末ぐらい
確か3月1日からメタ森の仕事が始まるから、その1週間前か2−3日前から郡上に来たと記憶してます。

ってことはつまり、郡上に住み始めて丸7年が経ち、8年目に突入です。

そんな今日この頃、「おまんはよそから来たもんやで…」て、面と向かって言われました。
多分、この7年で初めての出来事だと思います。
もしかして初めてじゃないかもしれないけど、記憶に残ってないぐらいだかそんなに衝撃的じゃなかったんだろうな。

今回のはまあまあ衝撃的でしたが、今後は世代間、都会と地方をつなぐコミュニケーターとして活動していきたいと思っている私にとってのそういった視点や、7年過ごして見えてくることもあるんだろうなあ と。
忘備録としてブログに書いてみようと思いました。

 

先に言っておきますが、言われたことに悲観したり、憤りを感じてそれをブログにぶちまけたくて書くのではありません。

小さなコミュニティですからね。
あの人があー言ったこー言ったをブログに書いて、トラブルになるのは避けたいです。
単純に私の身に起きた出来事を私なりの解釈でとらえて客観的に書き留めることで、(私の主観からの)田舎暮らし、郡上ぐらし、地方ぐらしのようなものを発信したいなと思ったのです。

 

今日は久しぶりのスキー場でのアルバイトでした。
ここで働くことになった経緯や、仕事場の様子は以前のブログ、
アルバイトと移住を重ねてみる
に書いてありますので、ご興味ある方は読んでみてください。

 

そんなこんなで、とあるスキー場のレストランで週1回ぐらいお手伝いをしているわけです。
年末年始や冬休み中は地元高校生のアルバイトもおりましたが、2月末シーズン終わりがけともなると、スキー場がオープン当初から働いているであろう地元の60〜70代のおじ(い)ちゃん、おば(あ)ちゃんたちしかおらず、従業員の平均年齢は一気に上がります。

 

レストランの私のポジションはいつも「丼ぶり」のご飯付係。

私:注文聞く、ご飯もりつける、味噌汁作る(ボタンひとつで1杯分の味噌汁がでる機械)

↓次のトッピング係に注文を伝える。(余裕があればできた味噌汁を渡す)

トッピング係1:(できた味噌汁をお客さんに渡す。)ご飯にタレをかけてトッピング。

↓次のトッピング係に注文を伝える

トッピング係2:仕上げのトッピングをしてお客さんに商品を渡す

っていう、いたって単純な流れ作業なわけなのですが、流れ作業なだけに滞るととっても面倒なことになるわけです。
特に、おしゃべりなおば(あ)ちゃんだったり、物忘れの激しいおば(あ)ちゃんとチームになったりすると、カツ丼が鶏ちゃん丼になってたり、「ネギ抜き」が「ネギ盛り」になったり。。。
まあ、その辺はご愛嬌というか、年配の方と働くことを楽しむぐらいのスタンスでいけば、それはそれで楽しい時間なわけですが

今日は、ランチタイムの真っ最中に味噌マシーンの機械の調子が悪くなって、調理場のおじさんが機械のことが分からないなりに調整を試み、トッピング&みそ汁出す係のおばちゃん(こちらも機械のこと全く分からない)と2人、みそ汁マシーンの前でずーーーーっとあーでもないこーでもないとやってるわけです。

私はひたすらご飯をつけ、5メートルむこうにある予備のみそ汁マシーン(なぜ予備なのにそんなに遠くにあるんだ!?)からみそ汁を持ってきてお客さんに渡し、トッピング1を終えてトッピング2の人に渡すという作業を延々繰り返し、やってもやってもそれでも途切れない行列。。。
そんな中

おじさん「これ、これでええんか?」
おばさん「わからんなー」

をひたすら何分も繰り返してるわけなのですが、そもそも機械の事が分からない同士で解決するわけもなく、その間もお客さんの行列は続き、みそ汁マシーンは直らず。。。

 

理想は4人で行う流れ作業。今日は普段の月曜日よりは忙しい上に、みそ汁マシーン修理(の相槌打ち)に一人駆り出されてしまい、さすがに行列がすごいことになってしまったので、「すみません、その作業、一人でやってもらえませんか?みそ汁の機械はこっち(5メートル先)にもあるんで」
と私が言ったら、おじさん、カチーンときたみたいで
「分からんから聞いとるのに、何やその口のきき方は!!」
って。
で、こりゃダメだわ。。。と思って、ひたすらダッシュでご飯を盛りみそ汁を出し、空気読んだおばちゃんはたまにトッピング手伝ってくれるけど、流れ作業で「たまに」手伝ってもらうってのがこれまた厄介なわけで、作業がダブったり、抜け落ちたりとバッタバタのピークをなんとかやり過ごしたわけです。
で、ピークが落ち着いた時に、おじさんの口から出たのがあのセリフですわ。

「おまんはよそから来たもんやでそんな口きくんや!こっちが困っとるんやから、本当やったらおまんも(機会直すのを)手伝うのがスジやろが!!こっち(この土地)でやってこうと思ったらそんな事言ったらいかんのやぞ!!」

って。

 

先に言いますが、
私自身の言動を正当化するつもりは全くないし、おじさんの発言を批判するつもりもありません。

ただ、例えば私がそこで(私も解決策が分からないのに)一緒に「こーなんですかねー?いやーこうですか?」なんてやってたら仕事にならないわけで。。。

レストランで働く従業員として、お客さんの注文の品物を確実にスピーディーに出すっていうことを最優先事項とした私の言動(飲食店経験長いので、お客様最優先が染み付いてる)

そして、何か問題が起こった時に、分からないなりに一緒に考えて取り組んで一緒に解決しようと頑張ったおじさんの言動

 

状況次第で何を優先するかは人それぞれの判断だろうし、それに対しての意見の違いがあったのね。
おじさんにとっては、一緒に解決することの方が重要だったっていうことなんですよね。
ただ、私としては、おじさんの行動&発言が、今までの自分の価値観では全く思いもよらなかった内容だったのでかなり衝撃的だったわけです。
そして、状況から判断してそりゃないだろう!とは思いましたが、おじさんは憤っていたわけでその原因は私にあるわけなので
「どうもすみませんでした」って謝っときましたけど、イマイチなぜ怒られたのかしっくりこない。。。
そして、そのやり取りを聞いてたおばちゃん
後から私にツツツーと寄ってきて

「私だって機械のこと分からんのに、ずーっと聞いてくるで(断れなかったのよ。。。)ごめんね。」って。

 

もちろん個人の性格にもよると思うけど、地方の人ほどお人好しでハッキリ断れないっていうのをよく聞くし、実際そうだと思います。
効率とか作業性とか考えたら「私には分からないわ」とか「今ちょっと他のことで忙しいから後にしてくれる?」とかってハッキリ言っちゃった方がスムーズな場合もあるし、今回のケースでは、関わった3人のうち私もおばちゃんも思いは一緒。だけどそれを言うか言わないか。

 

しわ寄せが来るのが分かっていても(その場では)何も言わずに事を荒立てず、後から来たしわ寄せを黙って始末するのが田舎の女性のやり方。
→後から裏であーだこーだという場合が多いけどね。

しわ寄せが来ないように事前にハッキリ物申してトラブルを回避しようとするのが私のやり方。

私は、事前に回避できるトラブルはできるだけ対処する。それでも起きたトラブルは甘んじて受けるし、後から何も言わない!!ってスタンス。
これは地方では逆にトラブルを招いてしまうケースが多い。
そして、だいたい前者の方が女性らしく受け入れられやすい傾向にあるよね。
後者は。。。やっぱりかわいげがないって言われる。

 

わかってはいるけど、やっちゃうの。。。

この7年、かわいげのある移住者女子になろうとなんども試みてみたけれど、結果、無理でした。
そんな私だから自分で事業起こしちゃったんだもん。
そして、せい子さんは一人で生きていけるよねって言われてしまうんだ。。。

まあ、それぞれの生きかた

自分らしく生きていきましょ
ってことですかね。

 

 

写真は、初代ヘルパーちゃんゆかon寺山修司のお面。
青森出身つながりってことで。